コンサートやライブで、お客さんの距離が縮まったりアットホームになるキッカケの1つとしてMCがあるのかもしれない。
このMCの時間が好きなお客さんもたぶんいるでしょう。
そんなMCのお話を今日はしてみようかなと(^^)
忘れられない涙のMC
あるブッキングライブでサポートピアノをお願いされまして。(お客さんは、うーん…シンガーさんも出演のものでガチアイドルファンの方々が多い印象かな…男性だらけだった気がする)
セットリスト4曲ほどの中に、かの有名なみんな大好き チックコリアといえばの
“スペイン“
途中で手拍子たたきたくなるやつね。あの曲演奏してても聴いててもワクワクするのよね。
個人的にはアルジャロウのスペインが大好きです。家で密かにモノマネするくらいに好き。
そしてジャズと言えばアドリブ回し。
クラシックをずっとやってるものからしたら初めは“コード譜から自由に弾く“っていうことはとっても難しく感じて。
なぜなら小さい頃から楽譜に書かれてる“決まり事“に縛られているから。あまり自由にやりたいことをやるって発想になかなかなれない。アドリブなんて数をこなして失敗やダッサイことしちゃって落ち込んだりを繰り返して やっとこさ、いろいろわかってきたよね…っていうね。難しい。
そして素晴らしい人のアドリブを聴くとほんとにワクワクするしキラキラするしエキサイティングだ✨まぁそんなコード譜をやり始めた頃からもう、だいぶ経ってるころではありますが
この日にやったスペインでもアドリブ回しがありまして。こーゆーアドリブの時に、メインのひとがアドリブ奏者を引き立ててくれるように
少し横にずれてくれたり、
「ピアノ さやかー」👏
なんか言っちゃったりして
こっちも弾きながら、ニコッ😘ぺこっ😊てへぺろ😋
とかやるわけ。うれしい。 そんな場面がこの日のスペインにもやってきました。
いよいよアドリブソロ
よしっ、やってやるぞ。
「ピアノー 青木さやかーーーー」
青木さやかーーー
青木さやかーーー
青木さやかーーー
(こだま)
リングに上がる前のコールさながらに発せられた青木さやかコール
私は原口沙矢架である。
あぁ、女子プロの人ってこういう気持ちでリングに上がるのか。
「芸人やんけ」
と思いながら、気を取り乱したらアドリブが危険に晒される。危険に晒されるのは、リングに上がり込んだ沙矢架だけでいいのだ。
とこの時だけは平静を装い
アドリブ抜けてから、 あの青木さやかコールを誰も何とも思わず事が進んでいることに(見にきてるお客さんはガチファンなのでサポートのピアノごときあまり関心がないの)
じわじわと笑いがこみ上げてきて 堪えようとすればするほど、青木さやかコールが脳裏をよぎり
何事もなかったかのようなお客さんを見て、青木さやかコールは幻だったんじゃないかと思い始め
なんだっけ、あの、決めゼリフ
あ…
「どこ見てんのよ!!!」
って思い出したところでもう堪えてた笑いも限界を迎え、自然と涙が溢れる
感動のスペインとなった。
後にも先にも、涙を流しながらスペインを弾いたことはない。
スペインを弾くたびに思い出す。
もうむしろ、今度スペインを弾いてる私をみたら “青木さやかコール“をしてみてもらいたいもんだ。
その時は ニコッ😘ぺこっ😊てへぺろ😋しながら言います。
「どこ見てんのよ!!!」
スペインの演奏依頼は原口沙矢架まで。
コメント
この記事を楽しく見て聞いているだけです。でも、ピアニストさんの神聖にして、侵されざるイメージを、変える告白ですね。まま